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読売新聞2010年1月5日
認知症や寝たきりの姉妹の口座から計約5200万円を不正に引き出した疑いがあるとして、兵庫県明石市の「明舞中央病院」が、属託職員でケアマネージャーの男性(61)を懲戒解雇にしていたことがわかった。土地や住居の購入に充てたといい、姉妹側は横領容疑などで告訴を検討している。
同病院などによると、男性は2002年頃から、同市内で2人暮らしの姉(92)と妹(86)を担当。姉は寝たきり状態、妹は認知症で、男性は08年1月~09年8月に、姉妹の口座から数十回、現金を引き出していた。
昨年11月、姉妹宅を訪れた民生委員が気付き、同市に連絡。男性は同病院の調査に対し、住宅(720万円)や土地(540万円)、中古車(130万円)の購入を認め、同病院は昨年12月5日、懲戒解雇にした。
姉妹は住宅などの購入は知らなかったといい、男性はこれまでに約3400万円を返還、今後、残りを返すとしている。
男性は5日、姉妹の代理人弁護士に「姉妹に謝罪したい」と申し入れた。取材に対し、車の無断購入を認める一方、住宅と土地は姉妹宅の近くに買ったとし、「すぐに駆け付けるためだった。姉妹の了解をもらったつもりで、個人的に金を使う気はなかった」と話した。