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令和3年6月28日
NHK 引用
西宮市の障害者支援施設で、複数の入所者に虐待をしたとして傷害などの罪に問われた元職員に、神戸地方裁判所尼崎支部は実刑判決を言い渡しました。
西宮市にある重度の知的障害や身体障害がある人の支援施設、「西宮すなご医療福祉センター」に勤務していた和田被告(33)は、去年6月からのおよそ1か月に、入所者5人の背中を叩いたり首を踏みつけたりしたとして、傷害と暴行の罪に問われました。
裁判の中で、検察は懲役3年6か月を求刑し、弁護側は「反省している」として、執行猶予の付いた判決を求めていました。
28日の判決で、神戸地方裁判所尼崎支部の佐川真也裁判官は「施設の病室という閉鎖空間において、抵抗や逃げること、そして、みずから被害を申告することができない重度の心身障害者だから犯行に及んだ」と指摘しました。
その上で、「ほかの職員の目の届かない間に行われた卑劣極まりない虐待行為で、1か月にのべ27回と反復的に行われ、常習性も顕著だ。不得手なリーダー業務や人間関係のストレスのはけ口としての犯行に、酌量の余地はない」と述べて、懲役2年4か月の実刑判決を言い渡しました。
令和2年10月13日
日本経済新聞 引用
兵庫県西宮市の障害者支援施設「西宮すなご医療福祉センター」で入所者を虐待したとして、県警は13日、懲戒解雇された元職員の無職、和田容疑者(32)=同県尼崎市=を重度の身体的、知的障害がある男性(53)への暴行と傷害の疑いで逮捕した。容疑を認めている。施設の室内カメラの映像によると、他にも20~50代の入所者9人に虐待を断続的に繰り返していたとみられる。
逮捕容疑は7月8日午後1時40分~2時ごろ、寝たきりで意思疎通ができない男性の脇腹を蹴ったり、腹部に座って圧迫したりする暴行を加え、同月9日午後8時半ごろにも腹部に座った疑い。また同月11日午前6時半ごろ、顔面を床に打ち付けて右目に打撲を負わせた疑い。8月に懲戒解雇された。
県警によると、室内カメラを確認したところ、カーテンで2人ずつ仕切られた4人部屋で、床の上に敷かれた布団で寝ている際に暴行される映像が残っていた。和田容疑者は生活支援員として男性の入浴や食事の介護を担当していた。
施設には178人が入所し、職員は約340人。7月末に施設から通報を受けた西宮市が立ち入り調査を実施し、9月に県警に被害を相談した。施設を運営する社会福祉法人「甲山福祉センター」は9月、事実関係の調査や再発防止策を検討する第三者委員会を設置した。