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令和5年12月11日
NHK 引用
神奈川県中井町にある県立の障害者支援施設で、ポータブルトイレを使っていた利用者に職員が食事の介助を行うなど、虐待にあたる行為があったとして県と施設が謝罪しました。
県によりますと、ことし10月、中井町にある県立の障害者支援施設「中井やまゆり園」で、50代と40代の女性職員2人が、自分の居室にあるポータブルトイレを使っていた60代の利用者の女性に対し、服薬や食事の介助を行ったということです。
民間のアドバイザーが施設内を巡回するなかでこうした行為が見つかり、通報を受けた自治体は今月8日、虐待にあたる行為だったと認定し、施設側に来月末までに改善計画書を提出するよう求めました。
県によりますと、2人の職員は「前日の夜からほとんど食事をとることができていなかったうえ、医師からは必ず薬を飲ませるよう指示を受けていた。薬が飲めたので食べることもできると思ってしまった」などと説明しているということです。
中井やまゆり園をめぐっては、県などの調査で、職員が入所者の顔を平手打ちするなど、「虐待」や「不適切な支援」が相次いで確認され、改革に向けた取り組みが進められていました。
県と施設は会見を開き、「絶対にあってはならない行為で、再発防止に全力で取り組みます。申し訳ありません」と謝罪しました。
令和5年12月11日
毎日新聞 引用
神奈川県は11日、職員による入所者への虐待が問題となって改革中の県立知的障害者施設「中井やまゆり園」(中井町)で今年10月、入所者がポータブルトイレで排せつ中に服薬させ、食事を試みる不適切な支援があったと発表した。県は障害者虐待防止法に基づき入所者の関係自治体に通報。同自治体は12月8日に心理的虐待に当たると認定し、同日付で園に改善指導を行った。
県によると、10月26日正午過ぎ、50代と40代の女性職員2人が、60代の女性入所者の個室で、入所者が室内のポータブルトイレに座って排せつしている際に、服薬させ、食事をとらせようとした。巡回中の支援改善アドバイザーが目撃し、「不適切な支援だ」と園幹部に指摘し判明した。
同園は職員2人のヒアリングを行い事実を確認。2人は「女性入所者が前夜からほとんど食事をとれず、医師からは服薬の指示があった。今なら食事をとってもらえると考え服薬と食事支援をしてしまった」などと話しているという。トイレに座っていた時間は15~20分だった。県は「本来は室内のベッド上でできる服薬や食事の支援を排せつというプライベートな場面でさせたのは、人として扱っていない」などと心理的虐待の理由を挙げた。
園は関係自治体に来年1月末までに改善計画書を提出する。また、園長が改めて全職員に虐待防止に関し説明する機会を設ける。
同園では、利用者が便で天井を汚した後も十分に清掃せず汚い環境の中で生活させるなどの虐待が明らかになった。県は外部有識者らから提言を受けて今年7月に改革計画を公表し、改革を進行中だった。
令和5年5月25日
神奈川テレビ 引用
県立の障害者施設「中井やまゆり園」の職員らによる入所者への虐待問題で、神奈川県は合わせて23人に対し、懲戒処分や指導を行いました。
「中井やまゆり園」をめぐっては、県が、2015年から去年までの、職員による入所者への暴力行為など92件の調査を行っていて、そのうち確認できた26件についての処分を25日発表しました。
唯一の懲戒処分となった園長に対しては、減給10分の1、3カ月。
さらに、園の職員7人と、監督すべき立場だった担当局長など幹部職員15人の、合わせて22人に文書訓戒などの指導を行いました。
県福祉子どもみらい局総務室・山田修室長
「大勢の職員が関わりかつ県本庁の責任もあるということで、処分を重く受け止めているので今後も当事者目線の利用者支援と障害福祉の推進を園と本庁一体となって進めていきたい」
一方、黒岩知事は「県政を統轄する責任者として責任を痛感しております」などとコメントし、給料の減額を自ら行う方針です。
令和5年5月13日
朝日新聞デジタル 引用
神奈川県は12日、直営の障害者施設「中井やまゆり園」(中井町)で利用者への虐待が疑われるとして関係自治体に通報していた25件の事案のうち、9件が虐待として認定されたと公表した。ほかの8件は「不適切な支援」と判断され、残る8件は「事実が確認できない」とされた。
県内には、2016年に入所者ら45人が殺傷される事件が起きた津久井やまゆり園(相模原市)を含め、「やまゆり園」と呼ばれる県立障害者施設が4カ所ある。中井やまゆり園には5月1日現在、六つの寮に89人が入所しており、非常勤の47人を含む193人の職員が勤務している。
園では2019年、利用者が骨折する事案が発生したことを機に職員にアンケートなどを実施して、虐待の可能性がある91件の事案が浮上した。医師や障害者支援の専門家などからなる県の第三者委員会が調査した結果、昨年9月の最終報告書でこのうち25件について「虐待の疑いがある」と指摘していた。
県は障害者虐待防止法に基づいて、利用者が入所前に住んでいた市町村などの関係自治体に通報。関係自治体がこのうち9件を虐待と認定したという。
■虐待関与職員は64人、利用者11人が被害
認定されたのは、利用者の顔を平手打ちし、こぶしで額を殴った▽服薬用のコップの水などに塩や砂糖が混ぜられていた▽利用者の肛門(こうもん)にナットが入っていた――など9件の事案で、利用者11人が被害にあった。
県によると、この9件については同法に基づいて施設での改善計画を作成し、順次自治体に提出しているところだという。被害にあった利用者や家族に謝罪しており、刑事告発については「現時点では(手続きに)入っていない」とした。虐待に関わったとされる職員は64人にのぼり、県は処分について「顧問弁護士との相談や考査手続きをしている」とした。
令和5年5月12日
NHK 引用
職員による入所者への虐待や不適切な行為が明らかになった神奈川県の知的障害者施設について、施設の運営を改善するための方法を検討してきた県のプロジェクトチームが改革案をまとめました。
虐待に関する情報が寄せられた、神奈川県中井町にある県立の知的障害者施設「中井やまゆり園」については、便にまみれた部屋で生活させたことや顔を平手打ちしたことなど、11人に対する9件の行為が「虐待」と認定されたほか、8件の行為が「不適切な支援」とされました。
関与した職員は71人にのぼり、12日、外部の専門家などによるチームがまとめた再発防止に向けた改革案が黒岩知事に提出されました。
それによりますと、定員を現在の140人から60人程度に減らした上で、10人程度を一つのまとまりとして支援して通常の生活に近づけることや、きめ細かな支援に向け、人手がより必要な時間帯に職員を配置できるようにシフトを見直すべきだと指摘しています。
このほかに支援を受ける側の立場を理解することが重要だとして、職員が研修で入所者と一緒に1週間ほど暮らすことなどを提案しています。
今回の改革案を受け、県はことし7月中に具体的な行動計画をまとめるほか、虐待に関与した職員の処分を検討する方針です。
黒岩知事は「虐待を受けた本人やご家族には心からおわびし、二度とこういうことが起きないように改革を全面的に進めていきたい」と話していました。
令和4年9月5日
朝日新聞デジタル 引用
神奈川県立の障害者施設「中井やまゆり園」(中井町)での虐待の有無について調査していた県の第三者委員会は5日、最終報告をまとめた。情報提供をもとに調査した91件のうち、25件に虐待の疑いがあると判断。県は関係自治体に通報した。利用者の肛門(こうもん)にナットが入っていたり、服薬用の水に塩や砂糖が入れられたりした事案があったという。
園は2016年に殺傷事件があった「津久井やまゆり園」とは別の施設で、県が直接運営している。
最終報告によると、ほかにも利用者の額を職員がこぶしでたたいたり、利用者が起きてから寝るまで廊下を歩かせ続けたりするなどの虐待事案が確認された。延べ28人の利用者が被害に遭っており、関与が疑われ、処分の対象となる可能性のある職員は全体で76人に上るという。
令和4年8月31日
共同通信 引用
入所者への多数の虐待疑いが明らかになっている神奈川県立の知的障害者施設「中井やまゆり園」(同県中井町)で昨年、職員が入所者に暴行を加える場面が施設内のカメラに写っていたのに、幹部職員らが虐待の通報をせず、隠蔽していたことが31日、共同通信が入手した映像や内部資料で分かった。実際には殴っていたにもかかわらず、記録文書には「手で強く押した」などと虚偽の記載をしていた。
県は既に県警にも届けており、関係職員を処分する方針。同園では、これまでにも「職員の暴力による骨折を事故として処理した」との指摘や、約90件の虐待疑いが出ている。